食中毒の危険は本当にないの?馬刺しが安全な理由とは

食中毒の危険は本当にないの?馬刺しが安全な理由とは

By 馬刺しの匠ガイド編集部 | 2023.06.12

スタミナをつけたいときにあっさりとお肉を食べられるメニューでもある、馬刺し。しかし、「馬刺し」としてお店で販売しているからと言って、生でお肉を食べることには若干の心配もあるのではないでしょうか。 馬刺しは食中毒のリスクが限りなく低い、安心、安全なお肉ですが、お取り寄せをしてご自宅で食べる場合は、いくつか注意すべきポイントがあります。今回は、馬刺しの安全性とご家庭で気を付ける点についてお伝えいたします。

馬肉が生で食べられる理由

「肉は生のほうが美味しい!」という生肉好きの方も多くいらっしゃるかと思いますが、どんな肉も生で食べて安心なわけではありません。ニュースで「肉の生食による食中毒」や「死亡事故」を目にしたことは一度や二度はあるのではないでしょうか。

こういった事故は生では食べてはいけない部位を食べて起きた事故です。まずは、馬肉が他の肉とは違い、生で食べられる理由をご説明します。

腸管出血性大腸菌(O157等)のリスクが低い

鶏肉や豚肉・牛肉には、食中毒の原因となる細菌(特に、カンピロバクター、サルモネラ属菌、腸管出血性大腸菌など)が付着していることがあります。この菌は、肉自体についているのではなく動物の腸管内に生息しているものなのですが、食肉に処理する際に肉にまで付着してしまうことによる二次感染がどうしても発生してしまいます。二次感染した肉を生で食べてしまうと、食中毒にかかってしまうことがあります。

ところで、なぜ馬肉にはその危険性がないかというと、馬肉は牛肉や豚肉といった家畜と比べると体温が高く40度ほどあり、雑菌が増殖しにくいからです。ほかの動物と違い、元から雑菌を保有していないことが、生で食べられる理由なのです。

高い衛生基準をクリアしている

いくら馬肉が生で食べても安心だからといって、どのような状態の馬肉でも食中毒の心配がないというわけではありません。

生肉ということは、時間とともに腐敗していく心配もありますし、肉にもともとついていなかった細菌が他の食材や調理器具・あるいは人間から感染してしまう場合もあるのです。

そういった二次感染による食中毒が起きないように、食肉加工処理場や飲食店では厚生労働省で罰則を伴う強制力のある規制として「生食用食肉の衛生基準」をガイドラインとし、万全の衛生管理を心掛けています。

まず、生で食べても良い肉としての基準があります。検査によって、大腸菌群やサルモネラ菌群の発見がされていないことが生で食べられる馬肉の基準です。厳しい基準を満たした後、清潔な手で生肉専用の調理器具を使用し、表面の肉のトリミングを行います。

「トリミング」とは、肉の表面を削ぎ落とす作業です。この作業中にも最近の付着や繁殖が起こらないように、肉の温度が10度以上になってはいけません。 使用する調理器具も、使うたびに熱湯での消毒が義務付けられていたり、手指の消毒も消毒剤の使用が義務付けられているのです。

アレルギーを起こしにくい

以上で、馬肉の安心・安全がお分かりになったと思います。しかし、なかなか食べる機会がない馬肉。相手が初めて食べるものを勧めたり、大人数が集まる場で食べる際には、アレルギーの心配をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ところが、馬肉はほかの肉に比べてもアレルギー性が非常に低いお肉なのです。

馬肉にアレルギー症状のある人は極めて希なのですが、万が一の場合もあるので心配な場合は少量ずつを試すか、医師に相談をしたほうが安全です。

ただし、寄生虫による食中毒の事例も

先ほど「馬には雑菌が繁殖しにくい」と説明しましたが、寄生虫の心配はあります。

「ザルコシスティス・フェアリー」という、犬と馬の寄生虫がその一つです。犬がこの寄生虫に感染すると糞便の中に寄生虫を排出し、馬が寄生虫に汚染されたエサや水などを摂取することによって感染します。

この寄生虫、馬の腸管内だけにとどまってくれるのであれば良いのですが、馬の体内では筋肉にまでも寄生するため、馬肉にも寄生虫が生息している危険性があります。

こちらの寄生虫は魚介類に良く生息しているアニサキスとは違い、人に寄生することはないことが分かっていますが、大量に寄生虫が付着している馬肉を生で食べてしまうと人体に影響があります。

食中毒にかかったときの症状は?

ザルコシスティス・フェアリーによる食中毒症状は軽いものです。

食べてから4~8時間後に軽い嘔吐や下痢が起きますが、予後は良いとされています。

国内での発生件数はというと、平成21年6月から平成23年3月までに厚生労働省が実施した結果、ザルコシスティス・フェアリーが寄生している馬刺しを食べたことが原因であると考えられた事例は4件と、それほど多い件数でもありません。

食中毒のリスクを少なくする方法

ザルコシスティス・フェアリーによる食中毒のリスクを低くするための方法として、馬肉を冷凍することが有効な手段です。中心温度マイナス20℃で48時間以上やそれに準ずる冷凍保存を行えば、寄生虫が死滅することが分かっています。

寄生虫による食中毒の発生件数は少なくはありますが、業界全体では万全の体制をとり、馬刺しの流通は冷凍が基本となっています。

馬刺し自体も屠畜(とちく)の段階から保健所の検査が入り、合格したものだけが食肉となります。加工した後もマイナス20度で48時間以上(私たちは52時間)冷凍処理することが義務付けられていることから、今では非常に安全性が高くなっています。

お取り寄せしたときの注意点

いくら馬肉の生食が安全だからといって、ご家庭での管理に失敗をすると腐敗して食中毒の原因になることもあります。

馬刺しをお取り寄せした際は解凍した当日に食べ切ってしまうことが望ましいです。どうしても馬刺しの量が多すぎて食べ切ることができない、という場合はなるべく早く加熱した料理にリメイクして美味しく召し上がってください。 「馬刺しの達人」の馬刺しは1人前50グラムずつの食べきりサイズで個包装になっておりますので、いつでも新鮮な馬刺しをお召し上がりいただけます。

まとめ:安全な馬刺しを選ぼう!

馬肉の生食の安全性はご理解いただけたでしょうか?

ご家庭で馬刺しを楽しむ際は、信頼できるネットショップでの購入をする事が一番のポイントです。

「馬刺しの達人」の馬刺しは、加工後もマイナス20度で52時間冷凍してから出荷しているので寄生虫の心配は無く、「生食用食肉の衛生基準」のガイドラインに基づいた衛生管理も万全の自信を持っています。ぜひ、安心してお好みの商品をご注文・お召し上がりください!

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